暖かくなってくると、愛犬の散歩や外出の際にダニが心配になりますよね。
犬に寄生するダニは種類が多く、種類によって引き起こされる症状も異なりますが、痒みを中心に犬のQOL低下の原因になるので早めに対策を行いたいものです。
今回は、犬に寄生するダニが引き起こす症状や対策などご紹介致します。
犬に寄生するダニとは?
犬に寄生するダニの種類は非常に多く、被毛や皮膚だけでなく外耳道や鼻腔に寄生することもあります。
ダニの種類は、フタトゲチマダニ、クリイロコイタマダニ、ツリガネチマダニ、キチマダニ、ニキビダニ、ツメダニ、ヒゼンダニなどで、多くの場合は皮膚に寄生しますが、疥癬という病気で知られているようにヒゼンダニの場合は耳に寄生することもあります。
その他、症状は出にくいものの犬肺ダニという鼻腔に寄生するダニもいるので注意が必要です。
ダニによって引き起こされる症状
ダニによって引き起こされる症状はダニの種類によって異なりますが、多くみられるのが痒みや炎症・脱毛などで、その他ダニの寄生部位によっては犬の歩行に支障をきたすものもあります。
また、二次感染による化膿が原因で、(※1)浮腫や出血を中心に皮膚病変が引き起こされるケースが多いのが特徴です。
症状の現れ方は犬の免疫力の状態によって左右されることもあるので、免疫力が低下傾向にある子犬やシニア犬、病中・病後の犬などは特に注意が必要です。
(※1)浮腫|皮下組織の間部分に水分が過剰に貯留している状態
犬にダニを見つけたら?
犬の被毛や皮膚にダニを見つけたら、動物病院で適切な処置をしてもらい、必要に応じて薬を処方をしてもらうのが一番です。
数匹でれば、応急処置として取り除いてあげると良いでしょう。
この時に注意が必要なのがマダニの取り方で、犬の表皮にぴったりと張り付いているようなマダニに関しては無理に手で取ろうとすると、犬の皮膚内部にマダニの頭部(口器)が残ってしまい化膿などの原因になります。
その他、マダニは細菌やウイルスを中心に人に危害を与える危険性の高い虫ですので、見つけたら焦って対処せず早めに動物病院に連れていくことをおすすめします。
効果的なダニ対策について
愛犬のダニ対策で大切なことは、定期的に駆除薬を投与することです。
マダニに関しては春から発生すると思われがちですが、実は秋であってもたくさん発生するので、地域によっては年間を通じて定期的にダニ対策を行う必要があります。
主なダニの駆除薬には、(※2)スポットオンタイプと食べさせるタイプがあり、犬の健康状態などによって適したものが異なることがあります。
自己判断せずに獣医師に相談することをおすすめします。
また、商品によって効果が持続する期間、ダニ以外に対しての効果などが異なるので、事前に調べておくと良いでしょう。
その他の対策として、ダニが多く発生する時期は犬を草むらや森などに連れて行かずに、ダニ除けに効果的なスプレーや置くタイプのダニ除けなどを活用すると良いでしょう。
(※2)スポットオンタイプ|犬の肩甲骨の間(首筋周辺部)に垂らすタイプの駆除薬
犬にダニを見つけたら?まとめ
今回は、犬に寄生するダニが引き起こす症状や対策を中心にご紹介致しました。
犬にダニを見つけたら、焦って手で取り除こうとせず、まずは動物病院で適切な処置を行ってもらうのが一番です。
これからの季節はただでさえ暑くて犬のQOL低下を引き起こしやすいため、ダニによって痒みや皮膚病変などが生じるととても可哀想です。
駆除薬の投与を検討して、事前にできる対策はしっかりと行っておきましょう。